講座詳細

数学の夕べ2月 群と等質集合
―《現代数学の基礎概念》5

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講座趣旨

国際基督教大学寄付講座 “数学の夕べ”
 数学は新たな視点を加えながら現在も発展を続けています。特に近代以降の数学から数多くの興味深いトピックが生まれました。容易にはアクセスできず、知られていないものも多くあります。
 近年は、数学についての啓発的な書物も多く出版され、三鷹ネットワーク大学で開講する小林一章先生の講座を含め、興味深いトピックがより深く取り上げられる機会も増えています。
 本講座では、そのような興味深いトピックの中から一つ選んで、数学の視点や発展の様子などを紹介していきたいと思います。講座の中で、必要な予備知識も出来るだけ説明する予定です。

講座概要

講座日程 2020年 2月21日 (金)
時間 19:00〜20:30
定員 30 人 (先着制)
回数 1回
受講料 500 円
難易度 ★★☆
会 場 三鷹ネットワーク大学
受付期間 1月21日(火)午前9時30分より

※スクロールしてご確認ください→

日程 開催時間 会場 担当講師 内容
第1回
2月21日
19時00分〜20時30分 三鷹ネットワーク大学 土屋 あい子  6月の本講座で同値関係と商集合について紹介した。今回はその後編として、特に群Gの部分群Hによる商集合G/Hについて詳しく考察する。
 G/Hは等質集合とよばれる。なじみ深い多くの集合が線形同型写像の作る群の等質集合として表される。たとえば(n−1)次元球面は、長さを変えない線形同型写像からできる直交群O(n)の等質集合O(n)/O(n−1)と、(n−1)次元射影空間はO(n)/(O(n−1)×O(1))と、n次元(実)線形空間のk次元部分空間全体の集合(多様体の構造をもちグラスマン多様体とよばれる)はO(n)/(O(k)×O(n−k))と表される。また双曲幾何の舞台となる双曲面もO(2, 1)/O(2)のように表される。
 等質とは何を意味しているのだろうか。これらを群作用の言葉で見ていく。

講師

土屋 あい子(つちや あいこ) 元 国際基督教大学 上級准教授
 1950年三重県生まれ。津田塾大学学芸学部数学科卒業。津田塾大学助手を経て、78年より国際基督教大学教養学部理学科、2008年よりアーツサイエンス学科の数学教師。
 専門は位相幾何学で、特に多様体と呼ばれる物体に群が作用する様子を研究する変換群論を専門とする。

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