講座詳細
21世紀の新しいサイエンス
―人工知能の次に来る「自然知能」を考える
講座趣旨
“もっと科学に親しもう!”6
AI(人工知能)が囲碁や将棋で人間に勝ち、IoT(Internet of Things:モノのインターネット)が私たちの生活や産業を大きく変えています。また、宇宙ではダークマターやダークエネルギーの存在が明らかになり、アインシュタインが出した宿題の重力波まで発見されました。
こうした最先端の科学や技術の課題を取り上げ、多くの方々にわかりやすく紹介するのが、本講座のねらいです。市民の方々のご参加をお待ちしております。
講座概要
講座日程 | 2019年 1月17日 (木) |
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時間 | 19:00〜20:30 |
定員 | 50 人 (先着制) |
回数 | 1回 |
受講料 | 500 円 |
難易度 | ★☆☆ |
会 場 | 三鷹ネットワーク大学 |
受付期間 | 12月18日(火)午前9時30分より |
※スクロールしてご確認ください→
日程 | 開催時間 | 会場 | 担当講師 | 内容 |
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第1回 1月17日 |
19時00分〜20時30分 | 三鷹ネットワーク大学 | 原 正彦 | 21世紀の新しいサイエンス ―人工知能の次に来る「自然知能」を考える ■「価値の選択」という新しいサイエンス 現代社会は、高度な知的機能が問われ、人工知能の時代に急速に転換しています。一方、自然界に存在する生物や物質には、回路のような構造を持たなくても、適切な入力と出力から、社会的に共通の価値をもたらす情報処理や機能変換などの、知的機能を発現する可能性があります。 例えば我々は、粘菌アメーバには、現在のコンピュータが苦手とする数学の問題を解く力があることを確認して来ました。その粘菌の生き延びようとする論理的には不可知な行動から、人間が自分の問題に置き換えて答を導く、即ち「価値の選択」が重要な鍵を握ります。 ■サイエンスとアートの融合 「自然知能」は「科学技術」だけではなく「文化芸術」にも大きな影響を及ぼすと考えられます。既存の学問分野の枠内や延長線上にはない、社会的価値を創出する21世紀の新しいサイエンスを議論します。 |
講師
原 正彦(はら まさひこ) | 1980年東京工業大学有機材料工学科卒業、81年英国マンチェスター大学物理学科留学、85年東京工業大学中退、同年理化学研究所(理研)入所、88年工学博士。
1985年理化学研究所入所以来、ナノテクノロジー研究に従事。自己組織化単分子膜、バイオインターフェース、時空間機能、創発機能、揺律機能など、新しい物質化学領域を開拓してきた。さらに、神経・心筋細胞や粘菌などのダイナミクスに基づく情報処理、また新しい機能創発に向けた「自然知能」などへと展開。現在、生命の起源に至る化学進化実験を行っている。 今までに200名以上の博士研究員(その半分以上が外国人)が参加する研究チームを主管、また、韓国にて連携研究センター長等を歴任、国際連携研究を推進してきた。2003年より現職、地球生命研究所兼務、キャンパス・アジア構想責任者、韓国漢陽大学客員教授、理研客員研究員を務める。 |