講座詳細
ボブ・ディランの詩の世界(第1回)
初期の作品における時代背景とコトバの魅力
講座趣旨
2016年度のノーベル文学賞は、アメリカのシンガー・ソングライター、ボブ・ディランに決まりました。受賞理由は、「アメリカの伝統音楽にのせて新しい詩の表現を創造した」ことにあるといいます。
いまの私たちにとって、詩はページに印刷された活字を黙読するものになっています。大昔、詩と歌と踊りの根っこは同じでしたが、時代を経るにしたがって、それぞれのジャンルに分かれていきました。印刷術が発明されるまえは、詩は楽器に合わせて歌われていました。昔むかしの詩人たちは、共同体の語り部であり、ときには預言者でもありました。そのコトバは、詩であり歌そのものでした。
ボブ・ディランは、現代に「声としての詩」を復活させた「ポエト/シンガー」といえます。
今回の2回の講座では、ボブ・ディランのコトバに注目しながら、作品が生まれた文化的・社会的・政治的背景を紹介しながら、ライブ映像を交え、歌われるアメリカ詩の魅力をお伝えします。
【第1回 初期の作品における時代背景とコトバの魅力】
初期の代表作「風に吹かれて(Blowin’in the Wind)」が投げかける問いとその答え、「激しい雨がふりそうだ(A Hard Rain’s A-Gonna Fall)」にみる伝承バラッドと現代について、コトバに注目し作品が生まれた様々な背景を紹介しながら、ライブ映像を交え、歌われるアメリカ詩の魅力を解説します。
講座概要
講座日程 | 2017年 3月28日 (火) |
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時間 | 19:00〜20:30 |
定員 | 50 人 (先着制) |
回数 | 1回 |
受講料 | 一 般 1,000 円 市 民 800 円 市民在勤・在学 800 円 市 民 学 生 600 円 会 員 500 円 |
教 材 | レジュメ資料 ほか |
難易度 | ★☆☆ |
会 場 | 三鷹ネットワーク大学 |
受付期間 | 2月21日(火)午前9時30分より |
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日程 | 開催時間 | 会場 | 担当講師 |
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第1回 3月28日 |
19時00分〜20時30分 | 三鷹ネットワーク大学 | 原 成吉 獨協大学 外国語学部教授 |
講師
原 成吉(はら しげよし) | 獨協大学 外国語学部教授
1953年東京生まれ。専攻分野「アメリカ詩」。大学の卒業論文でボブ・ディランを取り上げて以来、詩の言葉に魅了され、アメリカ詩の研究と紹介につとめている。獨協大学のポエトリー・リーディング・イベント「LUNCH POEMS@DOKKYO」主宰、日本英文学会編集室顧問、日本エズラ・パウンド協会代表理事。著書に『記憶の宿る場所――エズラ・パウンドと20世紀の詩』(共著)ほか。翻訳に『パウンド詩集』(共訳)、『チャールズ・オルスン詩集』(共訳)、『ウィリアムズ詩集』(訳篇)、ゲーリー・スナイダー詩集に『終わりなき山河』(共訳)、『絶頂の危うさ』、『奥の国』、『リップラップと寒山詩』ほか。 |