講座詳細
太宰を読む百夜百冊その2 第3回
太宰治と葛西善蔵
講座趣旨
太宰治は、津軽の先輩作家である葛西善蔵(1887〜1928年、弘前市出身)を深く敬愛していた。弘前生まれの同い年の作家、今官一とともに善蔵碑を津軽に建てようとしていたという逸話は特に有名である。また、美知子夫人は増補改訂版『回想の太宰治』の中で、三鷹に移って以降、太宰は「椎の若葉に光りあれ」と「善蔵の一句を、せりふのように言う」ことが再三だったと証言している。何より太宰には「善蔵を思ふ」という作品がある。この小説は「文藝」昭和15年4月号に掲載され、同年6月刊行の単行本『女の決闘』に収録された。本文中に善蔵は一度も登場しないが、善蔵の作品を知っている人であれば、作者は葛西善蔵のことを思って書いたんだなと納得せずにいられない不思議な小説と言われている。
小説「善蔵を思ふ」や葛西善蔵の作品群、さらには太宰に関する諸文献に目配りし、太宰は善蔵の文学から一体どのような影響を受けたのか、浮き彫りにすることを試みます。
講座概要
講座日程 | 2016年 3月16日 (水) |
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時間 | 19:00〜20:30 |
定員 | 40 人 (先着制) |
回数 | 1回 |
受講料 | 一 般 1,000 円 市 民 800 円 市民在勤・在学 800 円 市 民 学 生 600 円 会 員 500 円 |
難易度 | ★☆☆ |
会 場 | 三鷹ネットワーク大学 |
受付期間 |
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日程 | 開催時間 | 会場 | 担当講師 |
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第1回 3月16日 |
19時00分〜20時30分 | 三鷹ネットワーク大学 | 竹浪 直人 青森県近代文学館 主査 |
講師
竹浪 直人(タケナミ ナオト) | 青森県近代文学館 主査
昭和52(1977)年、青森県むつ市出身。田名部高等学校卒業。東北大学大学院で国文学を専攻し、博士課程前期2年の課程を修了後、青森県内の高校で国語教師として教壇に立つ。野辺地高等学校、七戸高等学校勤務を経て、平成19(2007)年から現在の職場に。「青森の文学者たちの戦前・戦中」展等を担当した。青森県郷土作家研究会に所属し、最近の発表論文として「葛西善蔵「哀しき父」論」(「郷土作家研究」37号)がある。 |