人の心をいやし問題解決力を身につける心理カウンセリング入門講座（第１回）

講座趣旨

　現代はストレス社会といわれ、多くの方が心に何らかの悩みや問題、あるいは未来に対する漠とした不安感や目標喪失感、生きがい不全感を抱いています。背景には高度ＩＴ社会、少子・高齢化社会、経済格差問題などもあげられます。このような中にあって、少しでも個人が持つ悩み、不安、問題などに対し、相手の立場にたって解決への指導、援助を行うことがカウンセリングであり、その必要性がますます高まっています。
　心理カウンセリングは専門家以外の人が気軽に、個人の経験や常識論で行う（無責任な）身の上相談やアドバイスなどでなく、正しく行うための心理学上の基本的な理論や技術を身につけることが大切です。この講座では、いくつかの実際例を通してそのエッセンスを紹介いたします。他者や自己自身のカウンセリングを考える方に役立つ講座です。

【第１回】基本的な心理カウンセリングの内容
　　　　　　　　　　　　　　　　〜効果的なプロセス
　カウンセリングは、相談者（クライエント）の持つ問題の内容にもよりますが、ある程度基本的な手順、方法があります。それを知っていないと、話が拡散したり、問題のポイントがつかめず、適切な解決策も生みだせなくなります。ストレスを強く感じ、うつ的な状態になっている人の実例をもとに、そのカウンセリングの基本的な過程と解決策の見つけ方を紹介します。主に「認知行動療法」「帰属理論」の考え方を活用します。