講座詳細
数学の夕べ 10月
直線束の幾何
講座趣旨
国際基督教大学 寄付講座
“数学の夕べ”
数学は新たな視点を加えながら現在も発展を続けています。特に近代以降の数学から数多くの興味深いトピックが生まれました。容易にはアクセスできず、知られていないものも多くあります。
近年は、数学についての啓発的な書物も多く出版され、三鷹ネットワーク大学で開講する小林一章先生の講座を含め、興味深いトピックがより深く取り上げられる機会も増えています。
本講座では、そのような興味深いトピックの中から一つ選んで、数学の視点や発展の様子などを紹介していきたいと思います。講座の中で、必要な予備知識もできるだけ説明する予定です。
講座概要
講座日程 | 2024年10月18日 (金) |
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時間 | 19:00〜20:30 |
定員 | 25 人 (先着制) |
回数 | 1回 |
受講料 | 500 円 |
難易度 | ★★☆ |
会 場 | 三鷹ネットワーク大学 |
受付期間 | 9月17日(火)午前9時30分〜10月17日(木)午後9時 |
※スクロールしてご確認ください→
日程 | 開催時間 | 会場 | 担当講師 | 内容 |
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第1回 10月18日 |
19時00分〜20時30分 | 三鷹ネットワーク大学 | 清水 勇二 | 直線束の幾何 楕円関数は2重周期性を持ち、複素トーラス上の関数と見なせた。 一方で、リーマン面上の関数を表示するのにテータ関数が使われたが、そのテータ関数は2重周期性に近い概周期性を持つので、複素トーラス上の関数とは見なせない。複素トーラスのような曲がった空間上では、関数の一般化にあたる概念として直線束の断面が存在し、テータ関数はその一例となっている。 今回は、直線束の概念、またそれを一般化するベクトル束の概念を具体的な例を通じて概観し、直線束のモジュライ空間についてお話する。 また、ゲージ理論とベクトル束のつながりについても触れたい。 |
講師
清水 勇二(しみず ゆうじ) | 国際基督教大学 特任教授
東京生まれ。東京大学理学部卒業。東北大学、京都大学を経て、2000年から国際基督教大学に在職。現在、教養学部教授。専門は代数幾何学、特にホッジ理論で、リーマン面のモジュライの共形場理論への応用も研究している。 著書に、『複素構造の変形と周期』(上野健爾氏と共著、岩波書店)、『基礎と応用 ベクトル解析』(サイエンス社)、『圏と加群』(朝倉書店)、翻訳に『数え上げ幾何と弦理論』(S.カッツ著、日本評論社)がある。 |