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講座詳細

数学の夕べ 12月
不動点定理とその応用

C2154600.pdf

講座趣旨

国際基督教大学 寄付講座
“数学の夕べ”
 数学は新たな視点を加えながら現在も発展を続けています。特に近代以降の数学から数多くの興味深いトピックが生まれました。容易にはアクセスできず、知られていないものも多くあります。
 近年は、数学についての啓発的な書物も多く出版され、三鷹ネットワーク大学でも複数の数学講座を開催するなど、興味深いトピックがより深く取り上げられる機会も増えています。
 本講座では、そのような興味深いトピックの中から一つ選んで、数学の視点や発展の様子などを紹介していきたいと思います。講座の中で、必要な予備知識も出来るだけ説明する予定です。

講座概要

講座日程 2021年12月10日 (金)
時間 19:00〜20:30
定員 25 人 (先着制)
回数 1回
受講料 500 円
難易度 ★★☆
会 場 三鷹ネットワーク大学
受付期間 11月9日(火)午前9時30分から12月9日(木)閉館まで

※スクロールしてご確認ください→

日程 開催時間 会場 担当講師 内容
第1回
12月10日
19時00分〜20時30分 三鷹ネットワーク大学 土屋 あい子 不動点定理とその応用
 Xを集合とする。ある条件下で、写像f : X →Xが少なくとも一つの不動点(f(x)=xとなる点x)をもつことを主張する定理を、総称して不動点定理とよぶ。その条件によって様々な不動点定理があり、またそれぞれに応用範囲は広い。
 距離空間におけるBanachの不動点定理「縮小写像は必ず不動点をもつ」や、位相幾何学におけるBrowerの不動点定理「n次元閉球体からそれ自身への連続写像は必ず不動点をもつ」などは基本的なものである。Browerの不動点定理から導かれる、Borsuk-Ulamの定理「n次元球面からn次元ユークリッド空間への連続写像fにはf(−x)=f(x)を満たす点xが存在する」や、「n次元閉球体上のどのような力学系も少なくとも一つの特異点をもつ」という事実なども興味深い。ハムサンドイッチの定理という面白い名称の定理も導かれる。
 この講座では位相幾何学における不動点定理とその応用を中心に解説したい。

講師

土屋 あい子(つちや あいこ) 元 国際基督教大学 上級准教授
 1950年三重県生まれ。津田塾大学学芸学部数学科卒業。津田塾大学助手を経て、78年より国際基督教大学教養学部理学科、2008年よりアーツサイエンス学科の数学教師。
 専門は位相幾何学で、特に多様体と呼ばれる物体に群が作用する様子を研究する変換群論を専門とする。

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