講座詳細
数学の夕べ12月 トポロジーの1世紀半
―トポロジーへの招待6
講座趣旨
“数学の夕べ”「トポロジーへの招待」
数学は新たな視点を加えながら現在も発展を続けています。特に近代以降の数学から数多くの興味深いトピックが生まれました。容易にはアクセスできず、知られていないものも多くあります。
近年は、数学についての啓発的な書物も多く出版され、三鷹ネットワーク大学で開講する小林一章先生の講座を含め、興味深いトピックがより深く取り上げられる機会も増えています。
本講座では、そのような興味深いトピックの中から一つ選んで、数学の視点や発展の様子などを紹介していきたいと思います。講座の中で、必要な予備知識も出来るだけ説明する予定です。
講座概要
講座日程 | 2018年12月21日 (金) |
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時間 | 19:00〜20:30 |
定員 | 30 人 |
回数 | 1回 |
受講料 | 500 円 |
難易度 | ★★☆ |
会 場 | 三鷹ネットワーク大学 |
受付期間 | 11月20日(火)午前9時30分より |
※スクロールしてご確認ください→
日程 | 開催時間 | 会場 | 担当講師 | 内容 |
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第1回 12月21日 |
19時00分〜20時30分 | 三鷹ネットワーク大学 | 清水 勇二 | トポロジーの1世紀半――トポロジーへの招待6 トポロジーの誕生をリーマン面が定義された時点とするならば、トポロジーが誕生して170年ほどになる。前半では、トポロジーの歴史を簡単に振り返ってみる。その中で、開集合、ベッチ数といった位相に関する概念がいつ頃から使われるようになったか、について触れてみたい。 後半では、位相の考え方が整数論にも応用されるようになる契機となった、代数多様体の位相について紹介する。代数多様体には代数的部分集合を閉集合とするザリスキ位相が自然に備わっている。複素数体上の場合のコホモロジーを念頭に、グロタンディークはより繊細なエタール位相を考えた。それにより、合同ゼータ関数のリーマン予想の類似が証明されたこと、さらに圏論的概念であるトポスが生まれたことにも触れよう。 |
講師
清水 勇二(しみず ゆうじ) | 国際基督教大学 教授
東京生まれ。東京大学理学部卒業。東北大学、京都大学を経て、2000年から国際基督教大学に在職。現在、教養学部教授。専門は代数幾何学、特にホッジ理論で、リーマン面のモジュライの共形場理論への応用も研究している。 著書に、『複素構造の変形と周期』(岩波書店、上野健爾氏と共著)、『基礎と応用 ベクトル解析』(サイエンス社)、『圏と加群』(朝倉書店)、翻訳に『数え上げ幾何と弦理論』(S.カッツ著、日本評論社)がある。 |