講座詳細
数学の夕べ11月 多様体と閉曲面の分類定理
―トポロジーへの招待5
講座趣旨
“数学の夕べ”「トポロジーへの招待」
数学は新たな視点を加えながら現在も発展を続けています。特に近代以降の数学から数多くの興味深いトピックが生まれました。容易にはアクセスできず、知られていないものも多くあります。
近年は、数学についての啓発的な書物も多く出版され、三鷹ネットワーク大学で開講する小林一章先生の講座を含め、興味深いトピックがより深く取り上げられる機会も増えています。
本講座では、そのような興味深いトピックの中から一つ選んで、数学の視点や発展の様子などを紹介していきたいと思います。講座の中で、必要な予備知識も出来るだけ説明する予定です。
講座概要
講座日程 | 2018年11月30日 (金) |
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時間 | 19:00〜20:30 |
定員 | 30 人 (先着制) |
回数 | 1回 |
受講料 | 500 円 |
難易度 | ★★☆ |
会 場 | 三鷹ネットワーク大学 |
受付期間 | 10月23日(火)午前9時30分より |
※スクロールしてご確認ください→
日程 | 開催時間 | 会場 | 担当講師 | 内容 |
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第1回 11月30日 |
19時00分〜20時30分 | 三鷹ネットワーク大学 | 土屋 あい子 | 多様体と閉曲面の分類定理―トポロジーへの招待5 今年度第1回では位相空間について述べた。ハウスドルフ位相空間Mの各点がユークリッド空間 Rnの開集合と同相な開近傍をもつとき、Mを境界のないn次元位相多様体という。すなわち局所的にはユークリッド空間と同じ物体。2次元位相多様体のことを曲面といい、特にそれがコンパクトであるとき閉曲面とよばれる。今回は先ず位相多様体について簡単に説明したのち、閉曲面の分類定理を紹介する。m角形の周に時計回りの向きを与え、各辺は周と同じ向きをもつとする。そしてその2辺ずつを同一視した空間(等化空間)を考える。同一視する辺に同じ文字を付し、同じ向きに同一視するときはa, a、反対の向きに同一視するときはa, a−1と記すとすると、正方形の4辺にaba−1b−1と付した等化空間はトーラスとなり、aabbと付ければその等化空間はクラインの壺になる。閉曲面はこのようにm角形の2辺を同一視した等化空間で尽くされることを見る。 |
講師
土屋 あい子(つちや あいこ) | 元・国際基督教大学 上級准教授
1950年三重県生まれ。津田塾大学学芸学部数学科卒業。津田塾大学助手を経て、78年より国際基督教大学教養学部理学科、2008年よりアーツサイエンス学科の数学教師。 専門は位相幾何学で、特に多様体と呼ばれる物体に群が作用する様子を研究する変換群論を専門とする。 |