講座詳細

美味しい食肉生産は家畜の飼い方から
〜2020年東京大会、選手は何を食べる?〜

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講座趣旨

 2020年の東京オリンピック・パラリンピック大会では、アニマルウェルフェアに配慮した畜産物を提供することになっています。今回は、「アニマルウェルフェア」とは何かを、アニマルウェルフェア畜産の先進国である欧州に学びながら、日本でも先駆的に取り組まれている事例を紹介し、日本の将来の畜産と私たちの食生活のあり方を考えます。
 
 ※シリーズ第2回は平成30年1月16日(火)、第3回は1月31日(水)、第4回は2月21日(水)、いずれも午後7時〜8時30分の開催を予定しています。

 欧州では21世紀に入り、家畜の健康と幸福に配慮した飼育方法の普及が推進されています。アニマルウェルフェアとは、科学的な根拠に基づいて、家畜をのびのびと自由に、動物本来の行動様式にあった健康で幸せな飼い方をすることです。結果として高品質な食品になり、私たち消費者にも健康と幸福を与えてくれます。しかし、アニマルウェルフェアとは、まだ私たちの身近な言葉になっていないのが現状です。
 例えば、毎日の食卓に上る卵の大半は、羽ばたきできないほど狭いケージに閉じ込められた鶏が、産み落としたものです。その飼育方法が、鶏本来の行動様式に反するものとして、欧州ではすでに12年から禁止されています。同様に、狭い畜舎で牛や豚などを育てることも禁止されています。
 オリンピック・パラリンピックでは、12年ロンドン大会においてアニマルウェルフェア食品が初めて導入されました。それは、フリーダムフードという、アニマルウェルフェアに配慮していることを認証した食品です。このような認証が、イギリスのみならず、欧州から世界中に広がりつつあります。
 そこで、まずはイギリスの歴史から、アニマルウェルフェアとは何かについて考えます。また、最近は美食の国かつ農業大国であるフランスでもアニマルウェルフェアの取り組みが盛んになっています。このフランスの生産、流通、消費のフードチェーン全体の最新事情についても取り上げ、最後に日本各地でのアニマルウェルフェアへの新しい動向にも目を向けます。

講座概要

講座日程 2017年12月 7日 (木)
時間 19:00〜20:30
定員 30 人 (先着制)
回数 1回
受講料 500 円
難易度 ★☆☆
会 場 三鷹ネットワーク大学
受付期間 11月7日(火)午前9時30分より

※スクロールしてご確認ください→

日程 開催時間 会場 担当講師
第1回
12月 7日
19時00分〜20時30分 三鷹ネットワーク大学 植木 美希 日本獣医生命科学大学教授

講師

植木 美希(うえき みき) 日本獣医生命科学大学教授
 神戸大学大学院自然科学研究科博士課程単位取得修了、東京大学博士(農学)取得。
(社)食品需給研究センターを経て、1999年から日本獣医生命科学大学(旧称日本獣医畜産大学)講師、准教授を経て現職。2004年から05年、英国コベントリー大学にて客員研究員。
主な著書「日本有機農業の旅」(ダイヤモンド社)、「日本とEUの有機畜産」(農文協)、「EUの有機アグリフードシステム」(日本経済評論社)、「動物福祉の現在」(農林統計協会、共著)、「動物福祉の科学」(翻訳・分担)他。日本アニマルウェルフェアフードシステム研究会会長。
ここ数年は、特にフランスの有機農業(ビオ)・アニマルウェルフェアの調査に力を入れています。放牧で育てたられた牛のミルクから作られたバターの美味しいこと その美味しさは、牛の育て方によることを実感しています。この夏は地元武蔵野市で消費者グループと協力して、夏休みの子ども向け牛乳教室を開催しました。新鮮で楽しいイベントでした!! 未来を担う子ども達に、農畜産業の大切さを伝えていきましょう!!

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