講座詳細

数学の夕べ 幾何の世界:幾何学と変換群

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講座趣旨

 数学は新たな視点を加えながら現在も発展を続けています。特に近代以降の数学から数多くの興味深いトピックが生まれました。容易にはアクセスできず、知られていないものも多くあります。
 近年は、数学についての啓発的な書物も多く出版され、三鷹ネットワーク大学で開講する小林一章先生の講座を含め、興味深いトピックがより深く取り上げられる機会も増えています。 
 本講座では、そのような興味深いトピックの中から一つ選んで、数学の視点や発展の様子などを紹介していきたいと思います。講座の中で、必要な予備知識も出来るだけ説明して行く予定です。
 
 美術作品や建造物には、その構造や模様に色々な対称性を持つものが多くあります。この対称性を見ていくと、そこには「群」という数学的概念が現れてきます。また、ユークリッド幾何学は、平行移動、折り返し、回転などの合同変換が作る群で変わらない性質を調べるものだとも考えられます。例えば、線分の長さはユークリッド幾何的性質で、角の大きさや円という形はもう少し広い概念である相似変換が作る群によって変わらない性質です。1872年に数学者クラインは「幾何学とはその群作用で変わらない性質を研究することである」という考え方(エルランゲン・プログラム)を提示しました。すなわち、群とその群が作用する空間を組にして、幾何学的対象として特徴づけます。
 7、8月に紹介したアファイン幾何学、球面幾何学、双曲幾何学は、どのような群で特徴づけられるのでしょうか。今回はこのような幾何学と群の関係を概観します。

講座概要

講座日程 2017年10月 6日 (金)
時間 19:00〜20:30
定員 30 人 (先着制)
回数 1回
受講料 500 円
難易度 ★★☆
会 場 三鷹ネットワーク大学
受付期間 9月5日(火)午前9時30分より

※スクロールしてご確認ください→

日程 開催時間 会場 担当講師
第1回
10月 6日
19時00分〜20時30分 三鷹ネットワーク大学 土屋 あい子 元国際基督教大学上級准教授

講師

土屋 あい子(つちや あいこ) 元国際基督教大学上級准教授
 1950年三重県生まれ。津田塾大学学芸学部数学科卒業。津田塾大学助手を経て、78年より国際基督教大学教養学部理学科、2008年よりアーツサイエンス学科の数学教師。専門は位相幾何学で、特に多様体と呼ばれる物体に群が作用する様子を研究する変換群論を専門とする。

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