講座詳細
再生医療の未来を拓くシルクの世界
講座趣旨
人々が古来から利用してきた「シルク(絹)」は、カイコが生産する天然高分子です。
シルクは生体適合性や強度の高さ、穏やかな分解性を示すことから優れた生体医療材料として近年注目されています。また、シルクは、水溶液、フィルム、スポンジ、不織布等、様々に成形加工が可能なことから、血管や角膜、骨の再生に用いる足場材料(スキャフォールド)への応用が盛んに研究されています。
本講座では、再生医療の概要から、シルクの基礎や再生医療に向けたシルクスキャフォールド開発の研究について分かりやすく解説します。
再生医療に必要な要素は、細胞、増殖因子、足場材料(スキャフォールド)の3つの要素が重要であると言われています。近年の再生医療研究では細胞に注目が集まっていますが、生体と馴染み、細胞の生着・増殖を助け、十分な組織再生の後に分解、吸収されるスキャフォールドの開発は、再生医療にとって重要な研究分野となっています。
そこで本講座では、足場材料として期待されている「シルク」について解説します。シルクは、コラーゲンやポリ乳酸等の従来から用いられてきた材料と比較して、スキャフォールドに必要な高い強度を持ち、長年にわたり縫合糸として体内に埋め込まれて使用されてきた実績があります。そのため国内外を問わず、次世代スキャフォールドの有力な候補として多くの研究が進められています。
本講座では、再生医療の概要から、シルクの基礎やシルクスキャフォールドの研究について分かりやすく解説します。
講座概要
講座日程 | 2016年12月 6日 (火) |
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時間 | 19:00〜20:30 |
定員 | 40 人 (先着制) |
回数 | 1回 |
受講料 | 500 円 |
難易度 | ★☆☆ |
会 場 | 三鷹ネットワーク大学 |
受付期間 | 11月8日(火)午前9時30分より |
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日程 | 開催時間 | 会場 | 担当講師 |
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第1回 12月 6日 |
19時00分〜20時30分 | 三鷹ネットワーク大学 | 中澤 靖元 東京農工大学大学院 工学研究院・生命機能科学部門・准教授 |
講師
中澤 靖元(なかざわ やすもと) | 東京農工大学大学院 工学研究院・生命機能科学部門・准教授
1975年神奈川県横浜市生まれ。博士(工学)。 東京農工大学大学院工学研究科生命工学専攻 博士後期課程修了。 日本学術振興会特別研究員を経て、2007年6月より東京農工大学科学博物館助教。13年2月より現職。09年高分子学会 高分子研究奨励賞受賞。専門は、生体材料学、組織工学。固体NMR法を用いたシルクフィブロインの精密構造解析技術を基盤に、組織工学材料の開発に従事している。 |