大人のための音読講座（ワークショップ付朗読会）三鷹ゆかりの作家たち（３５）
津島美知子の作品「回想の太宰治」より　その２

講座趣旨

◆みなさんで声に出して作品を味わいます…。

　これまでの読書は黙読が中心でした。声に出して読む、つまり音読すると、文章がより立体的になり、新たな世界を発見できます。読書の新しい方法として、声に出して味わう音読を体感してみませんか？ここではプロの朗読家のような正しいアクセント、明瞭な発声などは必要ありません。必要なのは、素直に物語を捉え、その気持ちをそのまま音にするということです。
台詞、ト書き、主人公が語り手となる独白体など、 感じたままに自然に声を出す音読の楽しさをお伝えします。

　講師による朗読と、参加者の皆さんで音読するワークショップ付の講座です。

　太宰治の妻、津島美知子が描く作家であり夫である太宰治の姿。今回は、故郷、金木町に疎開した時に目にした豊かな生家の水源の様子と、手数のかけられた食品の数々や感心するまでの料理法などについて描かれたところを朗読します。食にこだわった太宰は、生家の食生活について多くは語らなかったそうだが、生家での手を惜しまずに作られた料理の品々に触れた美知子夫人は、太宰の好物が、結局、故郷の郷土料理であることに納得したそうです。