講座詳細

数学の夕べ 7月
「超対称性と超空間」

B2251000.pdf

講座趣旨

国際基督教大学 寄付講座
“数学の夕べ”
 数学は新たな視点を加えながら現在も発展を続けています。特に近代以降の数学から数多くの興味深いトピックが生まれました。容易にはアクセスできず、知られていないものも多くあります。
 近年は、数学についての啓発的な書物も多く出版され、三鷹ネットワーク大学でも複数の数学講座を開催するなど、興味深いトピックがより深く取り上げられる機会も増えています。
 本講座では、そのような興味深いトピックの中から一つ選んで、数学の視点や発展の様子などを紹介していきたいと思います。講座の中で、必要な予備知識も出来るだけ説明する予定です。

講座概要

講座日程 2022年 7月15日 (金)
時間 19:00〜20:30
定員 25 人 (先着制)
回数 1回
受講料 500 円
難易度 ★★☆
会 場 三鷹ネットワーク大学
受付期間 6月21日(火)午前9時30分から7月14日(木)午後9時

※スクロールしてご確認ください→

日程 開催時間 会場 担当講師 内容
第1回
7月15日
19時00分〜20時30分 三鷹ネットワーク大学 清水 勇二 超対称性と超空間
 超対称性は、半整数スピンのフェルミ粒子と整数スピンのボーズ粒子の間の対称性のことで、素粒子の標準模型を超える物理学の一つの方向が、超対称性粒子の探索である。近年では懐疑論もあるが、超弦理論の多くの研究は何かしらの超対称性を仮定している。暗黒物質の候補にも登場する。
 その超対称性の数学的扱いで自然に考察の対象となるのが超空間である。グラスマン数という言葉を知る人にはイメージしやすく、SFに登場するものとはイメージは異なる。超対称性の代数的側面から幾何的側面を考えると、超空間の超方向には広がりはないことが分かる。
 このような超対称性の物理と数学についてお話しする。

講師

清水 勇二(しみず ゆうじ) 国際基督教大学 教授
 東京生まれ。東京大学理学部卒業。東北大学、京都大学を経て、2000年から国際基督教大学に在職。現在、教養学部教授。専門は代数幾何学、特にホッジ理論で、リーマン面のモジュライの共形場理論への応用も研究している。
 著書に、『複素構造の変形と周期』(上野健爾氏と共著、岩波書店)、『基礎と応用 ベクトル解析』(サイエンス社)、『圏と加群』(朝倉書店)、翻訳に『数え上げ幾何と弦理論』(S.カッツ著、日本評論社)がある。

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