講座詳細

数学の夕べ 6月
「スピンへの旅」

A2254700.pdf

講座趣旨

国際基督教大学 寄付講座
“数学の夕べ”
 数学は新たな視点を加えながら現在も発展を続けています。特に近代以降の数学から数多くの興味深いトピックが生まれました。容易にはアクセスできず、知られていないものも多くあります。
 近年は、数学についての啓発的な書物も多く出版され、三鷹ネットワーク大学でも複数の数学講座を開催するなど、興味深いトピックがより深く取り上げられる機会も増えています。
 本講座では、そのような興味深いトピックの中から一つ選んで、数学の視点や発展の様子などを紹介していきたいと思います。講座の中で、必要な予備知識も出来るだけ説明する予定です。

講座概要

講座日程 2022年 6月29日 (水)
時間 19:00〜20:30
定員 25 人 (先着制)
回数 1回
受講料 500 円
難易度 ★★☆
会 場 三鷹ネットワーク大学
受付期間 5月17日(火)午前9時30分から6月28日(火)午後9時

※スクロールしてご確認ください→

日程 開催時間 会場 担当講師 内容
第1回
6月29日
19時00分〜20時30分 三鷹ネットワーク大学 清水 勇二 スピンへの旅
 この世界の物質は電子やクォークなどから成り立っていることは良く知られている。そのような粒子は半整数スピンを持つ。一体、そのスピンとは何だろうか。
 スピンとは、原子スペクトルの多重性を説明する試みの中から生まれた概念で、そこに到達したのはディラックである。そして、スピンを記述するスピノルとは、ベクトルでもテンソルでもない量である。
 今回は、それを理解するために、時空の対称性とスピンがどう関わっているかを数学的に理解することを目標に話を進める。
 物理学における背景や言葉の由来も少しは紹介したい。

講師

清水 勇二(しみず ゆうじ) 国際基督教大学 教授
 東京生まれ。東京大学理学部卒業。東北大学、京都大学を経て、2000年から国際基督教大学に在職。現在、教養学部教授。専門は代数幾何学、特にホッジ理論で、リーマン面のモジュライの共形場理論への応用も研究している。
 著書に、『複素構造の変形と周期』(上野健爾氏と共著、岩波書店)、『基礎と応用 ベクトル解析』(サイエンス社)、『圏と加群』(朝倉書店)、翻訳に『数え上げ幾何と弦理論』(S.カッツ著、日本評論社)がある。

戻る