講座詳細

その子らしさを活かす関わり方(第2回)
「読み聞かせ」の効用、生涯発達に向けて

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講座趣旨

 子どもは自ら自分を育てていく存在として生まれてきます。それは「コンピテンス」と呼ばれる「他者とやりとり(対話)する本能」と「やりとりの中で出てきたものを瞬時に学ぶ本能」という『育つ力』を持って生まれてくるからです!
 この本能は、潜在能力というべきもので、子どもによって使われて初めて、実際の能力となります。事実、子どもは2歳になるくらいまでに、“母親(初めて出会った母性をもつ存在)”を相手に試運転(初めての潜在能力使用体験)を行うと同時に、“母親”に対して強い基本的信頼感を持つようになります。安心して『育つ力』を使用する場として機能するようになるのです。
 『育つ力』に対しては、それにぴったりの『育てる力』が必要です。そして、そんな『育てる力』を純粋に体現している育児活動が発達初期からの「歌いかけ・読み聞かせ」の実践だということがわかってきました。是非、皆様と共有したいと思います。
 同時に、こうした能力は大人自身も持っていますので、「育てる力」を最適に発揮することで、大人自身の「育つ力」がよみがえり、生涯発達を歩み始めます。子どもと一緒に、ともに成長する姿も、是非、共有いたしましょう。
 また、地域全体で子どもを「育てる力(支える取組)」も重要であります。現在、子どもたちの放課後から「三間」が消えた、と言われます。時間・空間・仲間の3つの間がなくなり、子どもたちや家庭と社会の接点が薄くなっています。そこで、放課後の子どもたちの過ごし方の重要性や社会全体で子どもを「育てる力(支える取組)」をご紹介いたします。

【第2回】「読み聞かせ」の効用、生涯発達に向けて
会場:元気創造プラザ 生涯学習センター

 「育つ力」と「育てる力」の関係について、具体的な実践場面で理解と体験をしていきます。意外かも知れませんが、伝統的な子どもに対する「歌いかけ」や「読み聞かせ」が、「育つ力」と「育てる力」の関係を最適な状態にし、子どもの自制心や好奇心、思考能力の発達に大きな影響を及ぼすのです。実際に読み聞かせの体験をしてみましょう。子どもの成長に従って、読み聞かせ方を変えていく必要があります。もちろん、読み聞かせは読書に通じ、生涯読書を目指すことにより、生涯発達を目指します。

講座概要

講座日程 2017年 4月18日 (火)
時間 10:30〜12:00
定員 30 人 (先着制)
回数 1回
受講料 0 円
難易度 ★☆☆
会 場 元気創造プラザ 生涯学習センター
受付期間 3月7日(火)午前9時30分より

※スクロールしてご確認ください→

日程 開催時間 会場 担当講師
第1回
4月18日
10時30分〜12時00分 元気創造プラザ 生涯学習センター 田島 信元 白百合女子大学教授・東京外国語大学名誉教授

講師

田島 信元(たじま のぶもと) 白百合女子大学教授・東京外国語大学名誉教授
 1946年福岡生まれ。東京大学大学院教育学研究科修士課程修了。博士(人間科学)。北海道大学、東京外国語大学を経て、2005年より現職。専門は生涯発達心理学、文化心理学。北海道大学幼児園で子どもの保育をしながら、発達と文化の関係、とりわけ子どもの成長に及ぼす親子関係のあり方について実践的な研究を続ける。著書に「育つ力と育てる力:子育てとことば(外国語)の発達心理学」(ラボ教育センター)、「言語力と社会力」(アートデイズ)など。日本子育て学会常任理事。

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